根管治療の流れを知ろう!治療の平均期間や費用、痛みについて
- コラム

こんにちは。千葉県松戸市「新松戸駅」「幸谷駅」より徒歩1分にある歯医者「新松戸歯科」です。
根管治療は、虫歯などにより歯の神経が炎症や感染を起こしている場合に行われる治療で、複数回の通院が必要です。「根管治療ではどのような治療を行うの?」と、治療の内容や流れが気になる方も多いのではないでしょうか。
今回は、根管治療の内容や流れ、治療にかかる期間や費用の目安について詳しく解説します。治療に伴う痛みについても触れているので、ぜひ最後までご覧ください。
根管治療とは
根管治療とは、歯の内部にある神経や血管が通う根管を治療する方法です。歯の根っこの治療や歯の神経を抜く治療などと言われることもあります。
虫歯が進行してエナメル質や象牙質を超え、神経にまで達すると細菌が根管内に入り込み炎症を引き起こすため、激しい痛みを感じることがあります。細菌感染した神経を専用の器具を使用して取り除き、根管内を殺菌・消毒することで、痛みなどの症状を改善します。
根管治療の流れ
根管治療は以下の流れで行われます。
- 問診・検査
- 歯髄の除去
- 洗浄・消毒
- 根管充填(根充)
- 土台を立てて被せ物をする
それぞれ詳しく解説します。
問診・検査
まずは、患者様の現在の歯の状態を確認するために、問診と検査を行います。
検査では、視診以外にもレントゲン撮影や必要であればCT撮影も行い、根管の状態を正確に把握します。検査の結果をもとに治療計画をたて、現在の歯の状況や治療についてご説明します。疑問や不安な点があれば、この段階で歯科医師に相談しましょう。
歯髄の除去
根管治療が必要と判断されたら、治療計画をもとに治療が開始されます。
まずは、虫歯によって感染した歯髄(しずい)を除去します。局所麻酔をして痛みを感じない状態にしてから虫歯の部分を削り取り、根管内にある歯髄を慎重に除去します。歯髄の除去には、ファイルやリーマーと呼ばれる、細い針のような器具を使用します。
洗浄・消毒
歯髄を取り除いた後は、根管内の洗浄と消毒を行います。1回では完全に細菌を除去することが難しいため、繰り返し行うのが一般的で、複数回の通院が必要です。
根管内を洗浄したら、根管内部に抗生剤や殺菌効果のある薬を詰めて仮の蓋をします。この根管内の洗浄と消毒を1週間に1回程度の頻度で繰り返し行い、根管内の細菌が完全に除去できるまで続けます。
根管充填
根管内が完全にきれいになったことを確認できたら、再び細菌感染を起こさないように、根管内を密閉する根管充填(根充)を行います。
根管充填では、ガッタパーチャと呼ばれるゴムのような専用の素材を根管内に充填します。しっかり密閉されていないと再感染のリスクが高まるため、処置後は根管内が完全に密封されているかをレントゲン検査で確認します。
土台を立てて被せ物をする
根管治療が終了した後は土台を作ります。土台を立てることで、治療済みの歯を内部から補強して根管内への細菌の侵入を防ぎます。
土台を立てた後に型取りをして、被せ物を作製します。完成した被せ物を装着して、噛み合わせなどの調整を行い、問題がなければ治療は終了です。
根管治療の平均期間
根管治療にかかる平均期間は1か月〜2か月程度とされており、3〜4回程度の通院が必要になるのが一般的です。
ただし、根管治療にかかる期間は、症例や根管の形状、本数など根管内の状態によって大きく異なります。また、前歯か奥歯かによっても通院回数に違いがあります。前歯の根管が1本なのに対して、奥歯の根っこは3〜4本と数が多く根管治療に時間がかかるためです。
他にも、過去に根管治療の途中で放置していた場合や、虫歯の痛みを放置して神経が壊死した状態であった場合なども、根管治療が長引く傾向にあります。
根管治療は、長いと半年以上かかるケースもあるでしょう。特に、根っこに膿が溜まっている場合は、膿を出しきるまで根管治療を続ける必要があるので、半年~1年程度の期間が必要になることもあります。
根管治療の費用
根管治療には、保険診療と自費診療があります。
保険の根管治療は、1〜3割負担で治療を受けられます。金額は治療する歯の根管の本数によって異なりますが、3,000円~7,000円程度が相場です。この中にはレントゲンの撮影費や、根っこに詰める薬剤や材料の費用も含まれます。
自費治療の根管治療は、5万円~20万円程度が目安です。自費治療では、精密機器であるマイクロスコープなどを使用した、精度の高い治療が受けられます。そのため、再感染のリスクを低減できる点がメリットです。
また、自費治療の場合は、根管治療を行う根管の本数によって費用が異なるケースが多いです。前歯は根管の本数が少ないため費用は安い傾向にありますが、奥歯は根管の本数が多く形も複雑であるため費用が高い傾向にあります。
自費診療は歯科医院によって費用設定が異なるため、費用が気になる方は事前に歯科医院に確認しましょう。
根管治療の痛みはどのくらい?
根管治療では、治療中や治療後に痛みが出る場合があります。以下で、それぞれの痛みについて詳しく解説します。
根管治療中の痛み
根管治療は、局所麻酔をして痛みを感じない状態にしてから行うので、治療中に痛みを感じることは少ないです。
しかし、患者さまによっては、麻酔が効きにくい場合や効果が途中で切れる場合があります。その場合、根管治療中に痛みを感じることがあるでしょう。この痛みは根管治療で使用する器具による刺激などが原因です。
治療中に痛みを感じる場合は、我慢せずに歯科医師に伝えましょう。麻酔を追加したり、次の治療時に痛み止めを処方したりしてくれます。
痛みは根管充填を行った際にも生じることがあります。根管充填では、根管に隙間ができないように薬を詰めているため、根管が圧迫されることが原因です。この痛みは、ほとんどの場合、根管充填完了後1~2日程度でおさまります。
また、次の治療までの間に炎症が広がって膿がたまり、組織を圧迫することで痛みが生じるケースもあります。膿が多く溜まっている場合は、根管治療で膿を出しきることで痛みが緩和していくでしょう。
根管治療後の痛み
根管治療が終わった後に、噛むと痛みや違和感が生じる場合があります。これは充填した薬剤や根っこを刺激したことによる一過性の痛みのため、ほとんどの場合は数日で治まります。基本的には、1週間程度で痛みは治まると言われています。
しかし、痛みが強い場合や長期間続く場合は、感染した神経や膿が残っていたり、歯根の周りを覆っている歯根膜が炎症を起こしていたりする可能性があります。できるだけ早く歯科医院を受診しましょう。
根管治療後、しばらくしてから痛みが出ることもあります。虫歯などにより歯の根っこが再感染している可能性があるので、再度根管治療を行う必要があるでしょう。
また、根管治療で抜髄した場合は、破折によって痛みが生じる場合もあります。抜髄すると栄養供給が途絶え、歯質が脆くなります。そのため、健康な歯に比べて破折するリスクが高まり、強い力が加わることで歯の根っこが破折するケースがあるのです。
破折した部分から細菌が入り込み、炎症や痛みを引き起こすことがあるでしょう。このような場合も再治療が必要であり、抜歯を検討することもあります。
まとめ
根管治療は、根管内の神経にまで炎症や感染が広がっている場合に行われる治療です。根管内の細菌を1回で除去しきることは難しいため、複数回通院して殺菌・消毒の治療を繰り返す必要があります。
根管治療は麻酔をして行うため、基本的には痛みを感じません。
しかし、麻酔が効きにくい場合や途中で効果が切れた場合には、痛みを感じることがあります。我慢せずに歯科医師に伝え、麻酔の追加など適切な対処をしてもらいましょう。
根管治療が終了した後しばらくしてから痛みが出る場合は、再感染の可能性があるため注意が必要です。また、根管治療を途中でやめると再感染のリスクが高まるため、最後まできちんと治療に通ってください。
根管治療には保険治療と自費治療があるため、歯科医院で相談して自分に合ったほうを選びましょう。
根管治療を検討されている方は、千葉県松戸市「新松戸駅」「幸谷駅」より徒歩1分にある歯医者「新松戸歯科」にお気軽にご相談ください。
当院は、虫歯・歯周病治療はもちろん、大切な歯を守るために予防歯科に力を入れております。他にも、ホワイトニングや審美歯科、入れ歯治療なども行っています。