予防歯科とは?診療内容と費用、頻度、メリット・デメリットを解説
- コラム

こんにちは。千葉県松戸市「新松戸駅」「幸谷駅」より徒歩1分にある歯医者「新松戸歯科」です。
予防歯科は、患者さまの歯茎や歯の健康を維持するためにも重要です。虫歯や歯周病になってから歯医者を受診するのではなく、一人ひとりの口腔内の病気を未然に防ぐための取組みです。
日本では予防歯科を受けている方は少ないですが、海外では高齢になっても健康な歯を保つために非常に重要であると認識されています。
今回は、予防歯科の概要や内容、費用、通う頻度、メリット・デメリットについて詳しく解説していきます。
予防歯科とは
予防歯科とは、口腔内の病気を未然に防ぐための取り組みです。定期的に歯科医院で歯の状態を確認して処置を行い、健康を維持します。
虫歯や歯周病は治療できますが、元のような健康な状態には戻せません。例えば、虫歯治療によって削った歯は再生しません。また、歯周病によって退縮した歯茎や失われた顎の骨は、専門的な治療を受けなければ回復できないのです。
状態が悪くなってから治療する方法では歯や歯周組織に負担がかかり、将来的に歯を失うリスクが高まります。予防歯科で口腔トラブルを防げば、ご自身の歯を長く使い続けられるのです。
予防歯科の診療内容
ここでは、予防歯科で実際に行われる処置について解説します。
PMTC
歯科医師や歯科衛生士が専用の用具を使って行う歯のクリーニングを、PMTCといいます。ご自身のブラッシングでは落とすことのできない歯垢や歯石を効果的に取り除いていきます。
また、歯垢が膜のように歯に付着したバイオフィルムも除去することが可能です。
PMTC後は特別なペーストを用いて歯を研磨するため、歯垢や細菌の再付着も防止する効果が期待できます。
スケーリング
専用の機械を使って歯石を除去することを、スケーリングといいます。歯石はプラークが唾液中の成分と結合して石灰化したもので、石のように硬くセルフケアでは取り除けません。歯石の表面は粗いので、放置しているとプラークが付着して歯周病のリスクが高まります。
そのため、定期的に歯科医院で除去してもらう必要があります。健康な歯茎を維持するためにも、スケーリングは重要です。
フッ素塗布
処置のあとにフッ素を塗布することもあります。フッ素には、歯質を強化して虫歯の原因菌の働きを抑制する効果が期待できます。
PMTCで汚れを取り除いたあとにフッ素を塗布することで、フッ素の効果を最大限に引き出せます。
ブラッシング指導
自宅でのセルフケアの質を向上させるためのブラッシング指導も行っています。歯科医師や歯科衛生士が患者さまの口内の状態を確認し、適切な歯ブラシの選び方、磨き方などを指導します。
専用の染め出し液を使用して、磨き残しの多い部分を確認しながら指導することもあるでしょう。
毎日歯磨きをしていても、自己流の磨き方になっていて汚れが残っていては意味がありません。磨き残しが多ければ多いほど虫歯や歯周病のリスクが高まります。
ブラッシング指導によってセルフケアの質を高めることで、口内環境を良好に保つのです。
シーラント
歯の溝を歯科用のシーラント材で埋めて封鎖し、汚れや細菌が溜まりにくい環境に整える処置です。主に、溝が深い奥歯に行われます。奥歯は磨き残しやすく食べかすが溜まりやすいので、溝を埋めて虫歯を予防します。
フッ素が含まれているシーラント材が多いので、フッ素による虫歯予防効果も期待できます。
ただし、一度シーラント処置を受けたからといって、効果が永続的に続くわけではありません。シーラントが取れたり欠けたりすることもあるので、歯科医院で定期的に状態を確認してもらう必要があります。
シーラントは、6歳~12歳までの子どもであれば保険が適用されることがあります。
予防歯科の費用
予防歯科の費用は、施術内容や通院する歯科医院によって異なります。また、予防歯科に関する一部の診療に保険が適用される場合もあります。自由診療として扱われるケースもあるので、ここでは代表的な診療内容ごとの費用の目安を確認しましょう。
保険適用の費用
保険が適用される処置の場合、治療費の1〜3割の負担なので数百円から数千円程度で受けられることが一般的です。例えば、歯石除去(スケーリング)やクリーニング、ブラッシング指導は、保険の範囲内で受けられることがあります。
自由診療の費用
口内の状態によっては、予防歯科の費用に保険が適用されません。この場合の費用の目安は、以下のとおりです。
- PMTC: 5,000〜1万円程度
- フッ素塗布: 1,000〜3,000円程度
- シーラント:2,000〜3,000円程度
フッ素塗布やシーラントの処置は子どもの予防ケアとして行われることが多いですが、大人にも効果的です。
また、歯周ポケットのクリーニングや細菌検査など、特殊な処置が含まれる場合は5,000〜2万円程度かかることがあります。
定期的な通院にかかる費用
予防歯科の効果を維持するためには、定期的な通院が必要です。通院頻度は個々の状態によりますが、3〜6か月ごとが一般的です。そのため、定期的に費用がかかることを理解しておきましょう。
予防歯科に通う頻度
一般的には、3か月に1回程度のペースで受診することが推奨されています。
ただし、予防歯科に通う頻度には個人差があります。セルフケアを十分に行えていて虫歯や歯周病のリスクが低い方の場合、半年に一度と指示されることもあるでしょう。喫煙者など、虫歯や歯周病のリスクが高い方は1か月に一度と指示される可能性もあります。
歯科医師が患者さまの口内の状態を確認して頻度を指示しますので、適切なタイミングで受診しましょう。
予防歯科の診療を受けるメリット・デメリット
どのような処置でも、メリットだけでなくデメリットやリスクが存在します。ここでは、予防歯科を受けるメリット・デメリットを確認しましょう。
予防歯科のメリット
まずは、予防歯科のメリットをご紹介します。
- むし歯や歯周病を予防できる
予防歯科の最大のメリットは、むし歯や歯周病を未然に防げることです。定期的な検診やクリーニングによって早期発見・早期対応が可能になるので、重症化する前に対処できます。
健康な歯を長期間維持できる可能性が高まることが、予防歯科のメリットです。
- 治療費を削減できる
病気を予防することで、将来的に高額な治療費が発生することを避けられる可能性があります。例えば、むし歯や歯周病が進行して歯を失った場合、入れ歯やインプラントなどの治療が必要になります。
- 全身の健康を維持できる
口腔内の健康は、全身の健康にも密接に関係しています。歯周病は、糖尿病や心疾患、早産のリスクを高めるとされており、予防歯科を受ければこれらの全身疾患を予防する効果が期待できるのです。
- 美しい口元を保つ
定期的なクリーニングによって歯の黄ばみや汚れを防ぎ、白く健康的な歯を保てます。見た目に自信を持てるようになれば、社会的な活動にも前向きになれるかもしれません。
予防歯科のデメリット
予防歯科のデメリットは、以下の通りです。
- 費用がかかる
予防歯科の処置の一部は自由診療として扱われるため、経済的な負担が増加することがあります。
ただし、上述したように、予防歯科を受けていれば虫歯や歯周病などの口腔トラブルだけでなく、全身疾患を予防できる可能性が高まります。予防処置の費用は発生しますが、医療費の削減につながるといえるでしょう。
- 通院時間を確保しなければならない
予防歯科は定期的に受ける必要があるため、スケジュールに余裕がない方には負担となる場合があります。特に、多忙な方は、通院のタイミングを計画的に設定する必要があります。
まとめ
予防歯科は、虫歯や歯周病を予防することを目的とした取り組みです。PMTCやブラッシング指導、フッ素塗布、シーラントなどのさまざまな処置を行い、口腔内の健康を維持します。
予防歯科を検討されている方は、千葉県松戸市「新松戸駅」「幸谷駅」より徒歩1分にある歯医者「新松戸歯科」にお気軽にご相談ください。
当院は、虫歯・歯周病治療はもちろん、大切な歯を守るために予防歯科に力を入れております。他にも、ホワイトニングや審美歯科、入れ歯治療なども行っています。